職場メンバーでマルシェに参加した。次回講座のチラシ配りのためだ。チラシだけでは素通りされると会員さんが長年手作りされている廃油から作った石鹸をプレゼントした。まずラッピングした石鹸から渡すと１００%の確率で講座の話を聞いてもらえた。
その廃油石鹸を作っている男性会員も自転車で立ち寄ってくれた。いつもにこやかで穏やかな７０代の方だ。退職後はカウンセラーとして活躍されている。自分が作った石鹸が人の手に渡っていく姿を嬉しそうに眺めていた。
しばらくして他のブースでピアスを買ったよ、と、ちいさな袋を見せてくれた。横浜に住む１８歳のお孫さんへのプレゼントらしい。なかなか会えないけど頻繁にVideo電話で話をしているそうだ。
『おじいちゃん、ピアス開けたんだよ』
「えー、そうね、お父さんはよく許したね」
とかの会話をしたらしい。
あたたかい。親がVideo電話をさせているのか、孫が自分からそうしてるのからわからないけど、いい環境で育っているなと思った。関東に住んで一年に数回しか会えない、しかも最近はコロナでほとんど会っていないそうだ。
にも関わらず遠くに住む家族にそういう配慮が出来る家族っていいなと思った。
その小さな何百円かのピアスを孫が気にいるかどうかはわからないけど、きっと『おじいちゃん、ありがとう』のVideo電話するだろう。
人はそれだけでしあわせなのだ。
ピアスをポケットで温めながら自転車で帰って行った。お孫ちゃん、何歳なってもかわいいですね。
マルシェにも色んな感情がいっぱい。
じーん。
お客さんはそんなに多くなかった。チラシを撒いたくらいでは集客にはたいした効果はない。ただこうやって動いていると何かいい感じにあちこちから集まってくるから不思議。中身がいいのに告知が足りないために集客出来ないのは悲しすぎる。
