昨日旅行に行きたい!と叫んだら思い出したことがある。
あの時は恥ずかしさと、結構なダメージだったため、身近な人しか伝えてなかった。
いつか旅の思い出ブログにでも書こうかな思っていた。
2016年夏、旅先で私は猿に噛まれた。(ここは、大文字、太字にしたい。スマホなので出来ない)
最終日、タイのピピ島(たくさんの島がある)を巡る現地ツアーに参加し、美しい島と海にどっぷり浸っていい気分だった。
ディカプリオの『The Beach』の舞台になったところだ。ほんとに楽園。
ジュラシックパークみたいなジャングルでワクワクしていた。
最後に寄ったのはモンキービーチ。
野生のサルが生息していて人間にも慣れているという話。
インスタで確認したら楽しそうに人間と戯れている光景が上がっていた。肩に乗せたり、抱いたりと…イヤーこれはムリ!猫じゃないんだから。
『NO FOOD』と言われ、食料は置いて、
浜辺へ進む。船から降りるとサルが遠巻きに寄ってきた。うん、かわいい、かわいい。
高崎山の猿や奈良の鹿ほど多くはないし、がっついてはいない感じ。
異国のビーチで心身ともに解放され、いい気分でサルたちをボーッと眺めていた時、
かなり遠くにいた、赤ちゃんチビザルが姪っ子に向かって突進してきて、いきなり抱きついてきた。
『キャッ!』と言って振りほどいた瞬間、
遠くから親猿らしき少し大きめのサルが私たちに向かって突進してきたのだ。
・・・・・
そして
その母親サルがまさかの私のふくらはぎを噛んだのだ。
『えっ⁈ 私?、こっち(姪っ子)じゃなくて私?』と混乱した頭の中でも私じゃない!って思った気がする。なんて我ながら薄情な人間!
もちろん姪っ子が噛まれても、びっくりだけど『お前の監督不行き届きだ!』とばかりに保護者と認識した私を噛んで一蹴した。
というか、私たち何もしてないよね?(泣)
(猫より小さな子猿だったので、ヨシヨシとすればよかったんじゃないかなと思う、違うかな?)
大声で『ギャーッ!』と叫んだもんだから、現地の兄ちゃんガイドがすっ飛んできた。
涙目で『ココ、ココ』と訴える、私の傷を見て『んー、OK 、OK』と大したことなくてよかったみたいなこと言って、マキロンみたいな消毒パッドをペタッと1枚貼ってくれた。
根っからおめでたい私は『かすり傷ぐらいでよかったー』と安心したのだ。
ちょっと赤くなってはいるがそんなに痛くはなかった。(ような気がした。)
一緒に居た観光客も誰も気にしてる人はなかった。
私が『大丈夫!』というし、傷はたいしたことなさそうだし、夫も姪っ子もそれくらいでよかったね…で終わると思っていた。
私たち日本人、リスク管理ゼロの代表。
その後は船からのシュノーケリングをして、船着場まで戻ってきた。
塩水で消毒出来てよかったぐらいの気持ちだった。
消毒中〜
降りるや否や、ガイドが『もう一度見せて』
と言ったので消毒パッドを外すと薄っすら血が滲んでいた。さっきより、痛々しい。
すると、『やっぱり、今から病院行く!』みたいなことを早口で言われ、パタパタとタクシーに乗せられ、係の若い男性をつけてくれた。
日本語も英語も通じない人と一緒に大きな病院についた。
初めての海外での病院。 (ここでもまだたいしたことないと思っている。図太い。)
手続きは彼がやってくれた。
彼は悪い人ではなさそうだったがずっとポケモンをやっていた。
簡単な問診と体重測定(要る?)の後、診察室に呼ばれたら、そこには海外ドラマで見るようなステキな女医さんがいた。
噛まれた傷を見せると
すかさず彼女は『あなたは注射をうたなければなりません、それも2本です』を片言英語で言われ、『2本の注射の中身を教えて』とここは片言強気で言うと『★◎□✖️』とモゴモゴ言われてなんのことかわからない。
先生もほぼタイ語しか話せないみたいでほんとビビる。
異国でそんな訳のわからない注射は打ちたくないと駄々こねてたら、先生が翻訳機を出してきて、『抗生剤と狂犬病の注射です』と答えてくれた。(ほんとスマホは便利)
それからはお互い翻訳機でスムーズに会話自体は進んだがその内容というのが、怖すぎた。
『あなたは日本に帰ってからも2日以内に狂犬病の注射を打たなければなりません、1ヶ月以内に全部で5回です』と言われた。えっ、なんて?5回?って何?
『狂犬病って、犬じゃないよ。サルじゃん!、なんで、なんで!』と噛まれたショックより注射の恐怖に怖気づき、テンションは地の底まで落ちてしまった。
外国慣れしていない役に立たないふたりも同じくらいガタ落ちていた。
とりあえず、言われた2本の注射を受けた。
『かならず帰ったら2日以内に2本目のワクチンを打ってください。必ず!』と念を押された。
先生は『多分大丈夫です、コウモリと犬は危険です』と付け加えた。
たぶん…
『泣いていいですか』
長くなり過ぎたので、つづく。