ごきげんのツボ

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猫の恩返しはあるのか? ① No.345

妊婦のE美ちゃんはある日、一時的に『ホゴネコカツドウカ』になった。もう早くも廃業宣言をしているがどういう理由であれ、子猫5匹と母猫がしあわせに暮らしているのはあの時、E美ちゃんの覚悟があったからなのだ。

 

もちろんわたしも猫は好き。子猫がうずくまっていたら「小さな生きてる命」を無視はしません。でもここまで里親探しに尽力したのは、はじめてで精根尽き果てた今では、子猫というキーワードにひっかからないように、子猫の投稿者にコメントはしないし、猫がいる散歩道は極力意識して避けている。

 

 

ある日「どうしましょう??」普通のトーンでE美ちゃんは聞いてきた。今、思えばここがポイントだった。「どうしましょう?」これは半分、わたしに投げてるよね(笑)

それでも応援はするにしてもそこまで里親探しにのめり込む気持ちはさらさらなかった。子猫だれかもらってくれません?案件が年に何回かやってくるし、また今回もそんなご縁があったらね、ぐらいよノリだった。はずだった。

 

E美ちゃんが餌付けをしていた推定1歳ぐらいの猫、ソックス(この名前は近所のおばちゃんがつけた名前)が妊娠しているらしいというのだ。避妊手術をしてあげようと思っていた矢先のことだ。「へーーっ、そりゃ大変ね」とよくある話だし、最初は軽く流していた。

 

しばらくして、どこかで出産を終えたソックスが次々にちび猫3匹をE美ちゃんのとこに連れてきた。もう1ヶ月は経っているようで離乳食も大丈夫な大きさに育っていた。そして取り合えずの任務、三匹を保護はできた。まだ1歳ぐらいの母親は健気にも授乳に通い始めたというではないか。 その話だけでも泣けてくるのに、お乳をやる景色がどんどん送られてくる。わたしもこの親子の行先を本気で探さねば・・・段々、洗脳されていった。

 

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インコののぞみちゃんも気にしてる

E美ちゃんは親猫が本気でインコを狙った話まで仕掛けてきて、単純思考回路のわたしはヤバイ、急がなければ!インコがやられてしまう、と用のある時だけのLINE友にまで写真を送りつけた。
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普段は頼まれてもここまでの気持ちにはならない。それが何なのか自分でもわからぬまま、わたしのインスタは次第に猫で埋め尽くされ、その投稿を楽しみにしているファンのような人まで出てきた。それはそれで嬉しいけど一向に里親になりたい人は出てこない。

 

そんな中、彼女の近所の人が2匹もらってくれる、という連絡をもらった。「あ~、あと一匹と母親ならどうにかなりそう」と気合いを新たにしたことろにE美ちゃんからのメッセージが・・・

E美ちゃん「また、驚くことが・・」

わたし 『何、何』

「あと、2匹おります」

『にゃにーーー!!』

「連れてきたけど保護出来んかったです」

『連れてきたか・・・』

「明日2匹渡して、振り出しにもどります」

みんな柄はグレーのキジで見分けがつかないらしい。 3+1(母)-2+2=4

2匹は里親が見つかったとは言え、振り出しに戻った。

 

「近所のおじさんが3,4匹おったよー、といいよったのが何か引っかかっとだけどまさか5匹とはー」と泣き笑い。

 

なぜここまで本気になったかと言えば、E美ちゃんが出産を間近に控えているため、焦っていたのだ。オカメインコも飼っていて猫の餌食になる可能性もあり、加えてご主人が猫アレルギーだそうで、飼うのはむずかしい状態だった。どんな事情があろうが普通は知らんけど…で済ましてしまうことが多いわたしのはずなのに。

 

母親と5匹の子猫を保護してがっつり面倒みようとする懐の深さにちょっと惚れてしまったのかも知れない。たぶん、自分が出来ないことをやってのけたということに感動していたのだ。

普段はおっとりしているのにこの人は人を動かす力がある。人徳なんだと思った。

 

 

でっかいケージにトイレ、おもちゃ、ミルクを用意し、その姿は今から生まれるわが子を思うかのようにがんばっていた。仕事もあるのにほんと大変だったと思う。

 

そしてわたしは毎日上がってくるインスタとメッセージの猫沼にまんまとハマってしまったのだ。

 

知り合いをシラミ潰しにあたった。色々アドバイスはいただくが、どこも手一杯で、正直なところ途方に暮れていた。もう無理かも・・・

 

と思い始めていたそんな中、救世主が現れた。灯台下暗しだった。

 

わたしは今までの分をひっくるめて全部、その救世主にポーンと丸投げしてしまった。(つづく)

 

 

 

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本物の保護活動家の方曰く、外でこれだけ5匹も立派に子育てした母親は珍しいそう。そしていちばん信頼できる人のとこを連れてきたソックスは偉い!

 

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