ごきげんのツボ

ほぼごきげん、時にはふきげんな日もあるブログ

人生最大のピンチ  No.317

 

今週のお題「人生最大のピンチ」で書いてみた。

 

就職した会社は地元の某企業、エネルギー系の会社で利益追求を強いられることもなくのんびりした雰囲気だった。とは言っても仕事はそれなりにやらないといけない。いわゆる営業事務なのだが、当時なんの経験もない新入社員のわたしははコピー一枚取ることさえまともに出来なかった。不器用なのだ。まだパソコンはなく、ワープロか手書きの帳簿に引き落とされた料金と集金された料金の100万単位の金額を手計算で打ち込んでいくことが主な仕事だった。手計算・・・

 

数字が苦手な上に事務的能力が皆無だったわたしには地獄の時間だった。先輩たちの手さばきは神業のように見え、電卓を叩く音がわたしのテンポとは違いすぎることに焦ってばかり、何回やり直しても合計が合わないことが常だった。あの頃エクセルがあったら・・・いや、それでも数字を見るのさえ嫌だったはずだ。

 

仕事ができる人は特別な人と割り切り、愛嬌ぐらいは良くしておこうとひたすら笑顔でいたように思う。気持ち悪いくらい愛想がよかったので評判は悪くなかったと思うけど、今、思うとなんと嫌なやつなんだろう。仕事が出来ないとか最悪だ。努力もさほどしない。結婚と同時に遠方に行かねばならず退職、結構多かった給料がなくなるのは寂しかったけど、数字から開放されることの方が心の底から嬉しかった。

 

ある日のこと、別棟の部署の男性から「〇〇さん、悪いけどコクヨのクリップ買って来てくれる?」言われたことがあった。『はい』とは言ったもののクリップにまでメーカー指定があるのか・・と不思議に思ったがたまたま事務所にあったコクヨのゼムクリップを何の疑いもなく笑顔で本人に渡した。

 

「ん??何」

 

『クリップです、コクヨの』

 

「で、何で?」

 

『いや、買って来てって言われましたよね??ニコッ」 

 

「えーーあーーー 徳用のクリープ買って来てって言ったんばい!ウケルーーー」と彼は言って笑いが止まらなくなってしまった。

『あわあわ、とくよーのクリープ…』

恥ずかしさとそんなアホな勘違いをする自分が面白すぎて、『わたしもおかしいと思ってましたーー( ̄∇ ̄;)ハッハッハ 』とかわいく退散した。のちに「クリップ」さんとあだ名をつけられれのではないかとヒヤヒヤしていた。

 

一事が万事こんな感じで事務仕事はむしろ、お使いさえもまともに出来ないと奴、と落ち込んでいたあの頃。最大のピンチかどうかはわからないけど、この世から事務仕事が無くなればいいと思っていた。超高速電卓打ちの人たちはみんな神様のようだった。

 

今の仕事(パート)も事務作業もあるけど主な作業はパソコンさえあればなんとかできる世の中になった。難しい計算はしなくてもいい。しかも世の中はペーパーレス化が超高速で進んでいるので、紙の整理もそんなにする必要もない。(実はファイル整理も苦手中の苦手)それはそれで年を取ったわたしにはピンチなのかもしれないけれど、出来る子に「お願いします♡」と頼むことを覚えた今ではあの時ほどのピンチ感はまったくない。

 

長い年月は図太さだけは与えてくれたようだ。いっぱいいっぱいだったあの頃のわたしに手を差し伸べたい。

 

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仕事後の整骨院で帰りが遅くなるため、

オット作 夕ごはん

焼きそばに肉を入れ忘れ、後から足してた。

小麦粉カットしたいわたしの望みは無視ね。

 

 

 

 

 

 


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