ひと昔前、『あなたが本当にやりたいこと』『本当の自分に出会う』『自分軸』『自分探し』とかいうキャッチコピー的なものがすごく流行った。いわゆる自己啓発的な我も我も自分探しに夢中だった。講座やイベントのチラシ作る時は雑誌をめくりながらそんな言葉ばかりをタイトルに入れていた。今、見たらすでに古臭い気がする。
「本当の自分を探しにいきましょう」
『どこへ?』
ましてや、たった数回の講座でそんな自分は見つかるはずもない。人を頼ってもいいけど、依存に走る危険な人も少なからず居るだろう。
そんなものをずっと探し続けて、悩んでいたら一生終わってしまう。その日、その瞬間、目の前にあることに誠実に取り組むことが大事だとこの年になって思う。仕事も勉強も人間関係もその小さな地味な毎日がスキルアップとなり、ジャンプする時の助走となるんじゃないかな。充実してたら特に飛び立たなくてもいいと思うし(笑)今は探し回ってる人より、日常を大事にコツコツ歩いてる人の方が好感が持てる。そしてそんな人がノロマな亀のごとくある日、目指す地点に到着していたりする。
言葉も年を経っていく、今はどんな言葉が旬かな?それもまたいつか古くさくなるんだろう。言葉って面白い。そんな言葉が飛び交っていた時は本当の自分を探さないといけない気になってしまうから。(でもちょっとキラキラ未来にあこがれる気持ちわかる)
未来がたくさんある若い子たちへ『焦って自分探しは必要ないよ、今の自分を好きになって』言ってあげたい。今の生活を少し満足させることに目を向けたら、次のステップは見えてくるというか…足りない、足りないばかりじゃ心がつかれてしまう。
わたし? もちろん自分が結構好き。常にベストって思っていたい。(どんだけ前向き!、少しは反省しろの天の声が遠くに聞こえる)